とり

僕の彼女はサイボーグのとりのネタバレレビュー・内容・結末

僕の彼女はサイボーグ(2008年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

観る前はオタクの妄想を映像化したオタクのための映画だと思ってたんですが、終わってみるとなんかむなしさで胸がいっぱいになってしまいました。
青年は典型的なオタクではなかったけど、どうしようもない孤独感と社会から切り離された現代の若者像が浮き彫りになりすぎ。
強引にハッピーエンド風味に仕上げてあるけど、最後は蛇足に次ぐ蛇足って感じが強すぎました。あの蛇足は社会から切り離されたまま他人と一切交わることのない生涯だったって印象を軽減するものという感じしかしませんでした。
青年の演技や演出のおかげもあってどん底というほどのものを感じなかったのが救い。
題材とサイボーグ役の綾瀬はるかがこれ以上ないほどマッチしてたので、そこは素晴らしいと素直に思いました。サイボーグというか・・・ロボット?サイボーグっていうとロボコップみたいな、基本は人間ってものだと思うんですが。
細かいことは抜きにして彼女を楽しむ事が目的の映画というなら100パーセントの出来。
可愛らしいのは言うまでもないし、無表情で作り物のような美しさもよく出ていました。
綺麗でパーフェクトなんだけどどことなく不気味・・・というマネキン的な感じも常にあったのでそこも良かったです。
あとはプロポーションの立派さ。今時の女優さんやタレントさんはみんな痩せすぎですが、彼女はそこそこ肉付きがよいというか、肩幅が立派だった。
実際には痩せてる部類に入るのかもしれないけど、不健康さは全くなかったですね。胸もでっかいし。一般受けする綾波レイって感じ。
あとほとんどの人が思ったであろう、未来からの出現シーン。なんで全裸とちゃうねーん!!!
あそこはカメラワークを駆使して上手く隠しつつ全裸にするべきでしょう。もうガッカリですよね。
出現からチンピラ、デパートで洋服盗みにいたるまで、ターミネーターへのオマージュにあふれていました。というよりパクリすぎ。
その他にも未来に戻る時の演出がバックトゥザフューチャーまんま。猛ダッシュして火花と共に去るとか。ラストの蛇足までの突っ走り感はロビン・ウィリアムスの「アンドリュー・・・」何だっけ?タイトル忘れ。あれを彷彿とさせますし、オリジナリティはとてつもなく低いです。
オリジナリティの部分をあえて挙げるなら、やたら犯罪シーンが多くモラルが低いことと、汚らしく生理的に嫌悪感を覚えるシーンが多いことでしょうか。オリジナリティじゃなく個性的と言ったほうがいいのかな。
青年の住まいがなぜかペントハウスだったり故郷のイメージが古すぎたり都市破壊があまりにもやりすぎだったり、というあたりはファンタジー映画だからと納得できましたが、嫌悪感を覚えるシーンが多すぎて辟易しました。
神戸の南京町で食い逃げとか万引きとかちょっとどころか猛烈に引きました。犯人爆死も。盗んだケーキを平然とプレゼントすんなやー。
それにしても綾瀬はるかの魅力だけで120分も押し切ったという点だけは本当に凄い。故郷シーンは猛烈に退屈だったのであそこを切り詰めてラストもぶった切って100分映画でもよかったと思います。
あと蛭子さんどこに出てたの???
TOHOシネマズ流山おおたかの森
とり

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