とうじろう

死霊のはらわたのとうじろうのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(1981年製作の映画)
2.7
調子に乗った若者たちが車で登場から始まり、いかにも怪しげ過ぎる山荘、必要か分からないエロティック、惨殺される若者。清々しいまでの古典的ホラーの美学がこれでもかと詰まっている。
基本的にグロ要素としては生身の人間より悪霊側が多く、まあ悪霊だしな……で終わってしまう印象があった。それでも技術の発展途上の中、あれだけの演出をするのは手が込んでいるし、最終盤の描写はグロいというよりも生理的嫌悪を催す。全体的にチープな雰囲気が漂っているが、グロテスク描写については丹精が込められている(そんな丹精の込めかたも中々だけど)。
なんといってもアッシュの絶妙なダサさがポイント。絶対その棚そんなに重くないし、埋めるときには止めたくせにさっきまで友達だった奴等に毛ほども躊躇いもないし、なんなら死にかけのスコットを全力で張り手する。一人になってからが真骨頂である。
多用される一人称視点のカメラ、今となってはホラーゲームでお馴染みではあるけれど、昔のホラー映画には珍しいかもしれない。