EDDIE

インビジブルのEDDIEのレビュー・感想・評価

インビジブル(2000年製作の映画)
4.0
誰もが一度は夢見る“透明人間”化。科学者の欲と実験による精神異常と嫉妬心が重なり透明の殺人鬼に成り果てるステップがわかりやすい。終盤の科学者vs科学者の知能戦になるのもGOOD。

これ地上波で放送してましたよね。当時はケビン・ベーコン好きだったので、個人的には印象深い作品。
ただ若かりし頃は殺人鬼に成り果てていくケビン・ベーコン演じるセバスチャン・ケインがあまりにも狂気じみていて不気味でその印象の方が記憶に残っていました。

改めて観てみるとただのスリラーなだけでなく、結構脚本も丁寧なんですよね。そりゃあ勿論透明人間という設定自体たくさんの制約があるので、突っ込みどころは探せば色々と出てくるわけですが、主要メンバーが科学者だっていう設定が後半にきちんと活きてくるんですよね。

国家の極秘プロジェクトで“透明化”を動物実験で成功させた研究者たちは、研究チームのリーダーであるセバスチャンを実験台に“透明人間”の人体実験を開始。
自らノリノリで透明人間となったセバスチャンは、当然の如く様々な制約がつく透明化に苛立つようになり、犯罪行為を働くようになるわけですね。それが次第にエスカレートして…という具合です。

もはやセバスチャンは透明人間になったとて、普通の人間のはずなのに、あのしぶとさは凄いです。どんなにダメージを受けても、エリザベス・シュー演じるリンダ・マッケイらを執拗に付け狙う模様はもはやターミネーターのT-1000。
終盤のセバスチャンvsリンダは単純な格闘ではなく、その辺にある科学道具を駆使した頭脳戦になるので、それが観ていて実に面白い。

あとは主要キャラの一人マットを演じるのがジョシュ・ブローリンです。サノスになりきれない普通の人間かと思いきや、一度瀕死の重傷を受けたにもかかわらず、リンダを守るためこれまでのケガがなかったかのように動き回ります。やはり作品が変わってもサノスはサノスなんですね(当時はまだサノスではありませんが)。

研究チームのメンバーの一人カーターを演じていたグレッグ・グランバーグがスリムだったのにも驚き。ドラマ“HEROES”のマット・パークマン役で知名度の上がった彼ですが、MI:3やスタートレック、スターウォーズ続三部作にも出演するなど、実は名脇役としても活躍する彼。J・J・エイブラムスと幼馴染みということもあり、彼の作品には当然のように出ていますよね。

それにしてもリンダ役のエリザベス・シューは20年も前はこんなにも美女だったんですね。全盛期のメグ・ライアン並みの美貌でした。
ちなみに原題は“Hollow Man”だそうで、初めて知りました(笑)

※2020年自宅鑑賞198本目
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