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永遠のマリア・カラスのmanacのレビュー・感想・評価

永遠のマリア・カラス(2002年製作の映画)
2.3
マリア・カラスという名前は当然聞いたことがあるけど、サナダ虫ダイエットしたオペラ界のスーパースターとしか知らない。
どんな人なのかなーくらいの興味で鑑賞。

どーなのかなー?
「マリア・カラスは凄い人」前提で彼女の晩年を描いているので、マリア・カラスフィーバーを知らない人には何がどれだけ素晴らしかったのか全く伝わらない。
wikiみたら、彼女の歌唱力はオペラ界でも突出していたこと、歌唱力だけではなく高い演技力で役に命を与えたこと(逆に言えばそれまでのオペラは歌唱に重点を置き物語や人物への細かい描写は御座なりだったってこと?)、彼女の才能により廃れていたオペラが新たに上演され始めたこと、等の記述があった。オペラ界の歴史を築いた人なんだろうけれど、それらは全て既知の事実として扱われているので、全く彼女の才能が分からなかった。

ゼフィレッリ監督はカラスの友人だったらしいので、カラスのキャラ設定はある程度事実に即したものだと思うのだけれど…。
ただの感情の起伏が激しい我儘で気分屋で精神的に弱いおばさんにしか見えなかったんですけれど…。彼女なりの葛藤とかもあったと思うんだけど、そこは全然見せてくれないし…。

多少なりともマリア・カラスの偉業を知っている人が観れば描写されないところは脳内で補えばいいけど、知らない人には補う事前情報が脳に蓄積されていないので我儘おばさんの伝記になってしまった。
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