TakayukiMonji

彼女について私が知っている二、三の事柄のTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

3.3
ゴダールマラソン。

映画を使って、実験的な編集の試みが随所に感じられる構成。主人公と思わし団地妻がこの”彼女”なんだけど、時折様々なパリの”彼女”たちが観客に語りだすシーンが織り交ぜられてるので、ひとりのことではなく、ソーシャルとしてのこの時代の女性を指しているのかもしれない。「気狂いピエロ」にも見られたようなやり方で、観客に語りかける。
音楽のぶつ切り編集や雑音もそのまま垂れ流す音の使い方も今作では際立っていて、極め付けは監督のナレーションで、自問自答しだす。ベトナム戦争への批判はアメリカへの批判を大いに感じるが唐突。小遣い稼ぎと暇な時間を埋めるように売春する団地妻。「昼顔」や「女と男のいる舗道」とは明らかに違うアプローチで描かれている。

色々と遊んでんなぁー。
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