きっと猫

ピクニックatハンギング・ロックのきっと猫のレビュー・感想・評価

4.1
ずっとclipしていて、やっと時間が取れたと思ったら4k上映が終了していたけどスクリーンで観れたので良し。
ゴツゴツした岩山と白と今にも消えそうな儚さを纏った彼女らのミスマッチ具合。眼福。
ヴィクトリア朝のレースとフリルのワンピースがかわいい。ボタンブーツほしいなあ。
自然の力は大きくて、岩山が発する音が怖かった。

"すべては然るべき時と場所で始まり、終わりを迎える"
「ボッティチェッリの天使」と言われた美しいミランダは最盛期を表し、彼女が消えることで女学校は均衡を崩す。

さまよう岩は存在するんだ。
SF脳を持っていないので、異次元に消えたとかではなく熱中症と高山病でどこかへ落ちたんだろ、と思ってしまう。
原作小説の1960年代後半〜映画化の1970年代は反戦運動やらが起こっていた時期なので、厳しい女学校で抑圧された女学生が自身を縛り付けるコルセットや手袋、タイツにブーツを脱ぎ捨て素足で解放感を込める。ミツバチのささやきみたいだなって思ったけど色々な解釈があってたのしい。ちょっとヒッピー脳かも。

真実は神のみぞ知る
きっと猫

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