すずり

πのすずりのレビュー・感想・評価

π(1997年製作の映画)
4.0
【概略】
この世界は数字に支配されている。
その信念のもとに株式市場の動きを予測しようと画策する数学者:マックスは、ある日コンピューターが弾き出した216桁の謎の数列を手にする。
一度はエラーだと誤解しその記録を捨ててしまうが、次第にその数列こそが世界を掌握するための鍵だと気づき始め...

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【講評】
初っ端からスタイリッシュでサイコなopに酔いしれ、続く本編でも斬新な映像表現が堪らないハイセンスな映画です。

物語の本筋自体は1人の数学者が巨大な謎や陰謀に巻き込まれていくシンプルなものですが、終盤にかけてかなり難解になっていきます。

そもそもこういう作品は理解など要らないのかもしれません。
テクノなBGMと共にサイケデリックな描写群が観れて私は大満足でした。

果たして世界が神の領域を足を踏み入れる瞬間に、私は立ち会えるのか。
その時一体何が起きるのか。
中学生が布団の中で考えがちな妄想を再び考えてしまうような、
そんな不気味かつ神聖な映画です。


【総括】
216桁の数列を巡り、神の領域に足を踏み入れてしまった男の物語。
とにかくハイセンスです。
すずり

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