sia

X-MEN2のsiaのレビュー・感想・評価

X-MEN2(2003年製作の映画)
3.6
一作目は正直ちょっと物足りないなと思ってたんですけど、今作は面白かったです。前作で気になってたポイントが解消された、スマートで楽しい作品でした。

一作目はどうしても設定やキャラクターの説明に時間を取られてしまっており、登場するミュータントの数も少なく派手なバトルはあまり見られませんでした。

その点、今作では色んなミュータントたちの能力バトルをガッツリと描いてくれているし、ストーリーラインもシンプルで分かりやすいです。
かつての敵と一時的に手を組むという展開も王道ながら盛り上がります。

新キャラのナイトクロウラーも好き。冒頭のホワイトハウス襲撃シーンはカメラアングルもユニークでいきなりワクワクさせられました。

前作はミュータントvsミュータントという構図でしたが、今作ではミュータントvs反ミュータント派という新しい対立軸が用意されています。
ここの部分についてもきちんとドラマがあってよかったです。

たとえば劇中でミュータントのひとりが実家に戻るシーン。
息子がミュータントだという事実を受け入れられない家族の姿を描くことによって、この世界におけるミュータントに対する感情や共存の難しさというものを見ることができました。
こういう演出がちょっとあるだけでも、キャラクターの見方が大きく変わってきますよね。

ただ、前作に引き続いてウルヴァリンがジーン・グレイにしつこく執着するくだりは本当に必要だったのかなあとはちょっと思います。
ウルヴァリンがジーンに惹かれる理由もイマイチわからないし、ジーンの方もはっきり拒絶しています。
終盤の展開にちょっとだけ関わるといえば関わるんだけど、既に男がいる女性を口説こうとする流れはなんだか違和感がありました。
そりゃサイクロプスも怒るよ。

それはさておき、全体を通してストーリーもスッキリしており、どのキャラクターにも見せ場があって、X-MENに求めていたものがようやく見れたという感じでとても満足できました。

終盤の大統領執務室のシーンがまた痺れるんですよねえ。
次回作以降も楽しみです。
sia

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