ぶんちょうだいすき

セレブレーションのぶんちょうだいすきのレビュー・感想・評価

セレブレーション(1998年製作の映画)
4.1
ドグマ95の名作と聞いて見てみることにした。
美しい邸宅の豪華な晩餐会で繰り広げられる地獄。家族のいざこざが陰湿系ではなくて躍動あふれる激しいバトルなので見ていて楽しい。祝宴の形式に則り進行していくので見ているこちらも一緒に参加しているような楽しさがある。パーティーが終わってもまだ休みたくなくて夜更かしして服装を崩して飲むの最高。キャラが皆良い。特にミケルは暴力性と繊細さが同居していて素晴らしい。靴を忘れてちょっと間抜けなのも弱い男の哀愁を感じる。もう2度とないだろう一同揃って食べる悲しい朝ごはんもよい。翻って大家族の集まる貴重な機会って面倒くさいけど良いものだと思った。クソな家族はぶっ壊して前に進めというメッセージを強く感じても。カットがさくさく早い。車を撮るカメラだけ突然アクション映画のようになって面白い。照明効果を使わない暗い画面もよい。回想シーンがちょっぴり入っているからドグマの誓いを破っている気はする。後味もさわやか。オルゴールと水の美しいエンドロール。