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都市とモードのビデオノートのadeamのレビュー・感想・評価

3.0
日本人デザイナー山本耀司をヴィム・ヴェンダースが見つめるドキュメンタリー。
古いものと新しいもの、作品と商品の間で揺れながらアウトプットする山本にヴェンダースが共通点を見出していくのが面白かったです。
思索するヴェンダースの語りには自己陶酔感がにじむ一方、山本が控えめに語る言葉には信念に裏打ちされた説得力があり、黒で統一されたファッションが確かに現代の感覚でも全く古びていないことに驚かされます。
80年代末の東京の風景が差し込まれるのも楽しく、ヴェンダースがユニークと感じて映した何気ない街中の光景には、日本人だからこそその視点を面白がれる部分があると思いました。
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