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ルート・アイリッシュのodyssのレビュー・感想・評価

ルート・アイリッシュ(2010年製作の映画)
2.5
【テーマは興味深いが・・・】

戦争の民営化をテーマにした映画です。ただし舞台は、イラクのほかに、米国ではなく英国。

米国の戦争の民営化についてはベストセラーとなった『ルポ 貧困大国アメリカ 2』でも触れられていたと記憶しますが、英国のことは知らなかったので、そういう意味では勉強になりました。

ただし、映画の出来自体は決してほめられたものではありません。自分もイラクに派遣されていた男が親友の死因に不審の念を抱いて、親友の妻とともに色々探っていくという筋ですが、一見するとミステリー・タッチで面白そうに見えるけれど、むしろ通俗的な設定にしたためにテーマの重要性がやや損なわれているように思われます。また、真相に行き着くまでの過程に時間を要するため、製作側が訴えたい肝心要の部分が手薄になっているようでもありました。

もう少しテーマそのものに率直に迫る設定にできなかったものでしょうか。皮肉な言い方をするなら、戦争の民営化をテーマとした映画が、映画の商業化によってワクをはめられているといった印象を受けてしまいました。
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