似太郎

勇気ある追跡の似太郎のレビュー・感想・評価

勇気ある追跡(1969年製作の映画)
4.6
1969年❗️この年は完全にニューシネマの年で『真夜中のカーボーイ』や『明日に向って撃て!』など新機軸の西部劇が出現してかつての古いタイプの(保守的な)西部劇が駆逐された転換期ともいうべき年だった。

そんな頃になぜかリアリズム派、ヘンリー・ハサウェイ監督による傑作西部劇『勇気ある追跡』がアカデミー賞を受賞した。ジョン・ウェイン演じる正義の保安官、ルースター・コグバーンの活躍に胸を躍らせるワクワク!ドキドキ!な活劇となっていてあくまで「正統派ウエスタン」として良く出来ている。

父の仇討ちを誓う少女キム・ダービー(『いちご白書』でお馴染み)の可憐な存在感もさることながら、ロバート・デュバル、グレン・キャンベル、デニス・ホッパーなどフレッシュな青年カウボーイや悪役達が如何にも荒涼としたウエスタンの世界を彩る目の離せない娯楽映画の逸品である。こらが気に入れば続編『オレゴン魂』(キャサリン・ヘプバーン共演)も必見。

西部劇に於けるヒーローは、あくまで淡々と事をこなす。そんな男の美学が凝縮された一作。😁

のちにコーエン兄弟によって『トゥルー・グリット』としてリメイクされたが、こちらも上上の出来栄え。どちらかと言うと今の人ならコーエン版の方がナウな雰囲気なので見易いと思うのだが…?🤔🤔🤔
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