高校卒業してダラダラと生きるイーニドとレベッカだったが、とある男に出会ったことで二人の人生は変わっていく…。
ただのコメディ映画だと思ってたから、めちゃくちゃ奥が深くてびっくりした。タイトルも秀逸だし、会話からもセンスが溢れ出してる。
全体的に空虚で閉鎖的な世界の話なんだけど、それが逆にこの映画の魅力になってて、シンプルに「エモい」の一言に尽きるやつ。
個人的には、国も性別も違えど自分とイーニドを重ねちゃう部分が結構多くて、もはや「共感」を通り越して「共感性羞恥」を覚えるレベルの域だった。
オタク特有の痛々しさとか、その内側にある脆さみたいなのを自然に描いてて、一瞬で自己投影しちゃうんよね。しかも自分と年齢も一緒だから余計に。
自分も二人みたいに社会のこと舐め散らかしてた節があって、でもそれは自分を見失いそうになるのが怖くて予防線張って生きてるだけだから、本当にまんま同じ。タイミングによっては確実にバイブル的な映画になってたと思う。めっちゃ良かった。