あお

クレーヴの奥方のあおのネタバレレビュー・内容・結末

クレーヴの奥方(1999年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

大学のフランス文学概論Bの『クレーヴの奥方』の授業内で鑑賞。

クレーヴ大公夫人の母が病気で伏せており、歌手の人が見舞いに来る。母は夫人の心を見透かしている。母が亡くなると夫人は知り合いの修道女にそのことを相談しに行く。

『クレーヴの奥方』が現代にも通ずる「心理小説」である理由は、登場人物の心理分析にも「なるほどそうだ」と思わせる必然性がある。また主題が「人妻の恋」という普遍的な問題であるから。

当時(20世紀まで)、フランスでは「結婚」は恋愛から結婚ではなく、結婚から恋愛が普通だった。結婚は財産と財産とのマッチングを図る「経済行動」であり、当事者相互の「好き嫌い」は考慮の埒外に置かれていた。結婚によって男女とも逆に恋愛の自由を得る。

「不在の力」
あお

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