ベビーパウダー山崎

犯されるのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

犯される(1976年製作の映画)
4.0
小沼は基本、人間をとことん描きたい作家だと思っているので、善悪で揺さぶるドラマは強い。人の邪悪さが露になる後半の展開は相当引き込まれた。犯罪映画として、女性二人がヤクザの首に紐を巻きつけ絞め殺すくだりが最高。顔に土をぶっかけられ埋められそうになる宮下順子、小沼映画だと困難な役柄ばかり演じているが、ある意味そのハードな扱いが作家と役者の信頼関係のようにも見えてきたりして嫉妬する。小沼映画三本あげろと言われれば本作は入れると思う。