AMAZONプライムビデオで『フォーゼ』のテレビシリーズを全話観て、すっかりハマってしまったので、当然のように劇場版を観る。
まず、前提として僕は『フォーゼ』が大好きだ。
ジョン・ヒューズ映画みたいなアメリカ学園物的な世界観(まあ、これは中盤以降かなり薄れてくれるけどね)も楽しい。
仮面ライダー部のメンバーをはじめとする登場人物たちもメチャメチャ魅力的で、ずっと彼らのやりとりと観ていくなる。
その他、ストーリー、デザイン、アクションなど、基本的にもうすっかりファンになってるので、全部好きな状態。
で、この劇場版。
基本的に楽しい映画だと思う。
坂本浩一監督のアクションは相変わらず素晴らしい。毎回毎回素晴らしいので、この点については、もはや特筆すべき点ではないかも知れないくらい。ただ、それでも劇場版らしくアクションもスケールアップしてるし、生身のアクションも気合入ってた。
ストーリーの方も、これはこれでアリだろう。
クライマックスでの40個のスイッチを、テレビシリーズに登場したキャラクターたちがそれぞれに押していくのは、テレビシリーズ観てるから、やっぱり熱くなる。確かに長いし間延びしてると言われれば、その通りではあるけど、弦太朗の「俺はこの学校の生徒全員と友達になる男だ!」が結実してる感じで、僕は好き。宇津木先生とかの登場の仕方とか良かったしさ。
ゲストキャラとしては、ヒロインにあたるインガ・ブリンクは良かった。アクションシーンも素晴らしかった。原幹恵ってあんなにアクションできる人だったんだ。彼女と流星が使う「星心大輪拳」ってやっぱりスーパー1の「赤心少林拳」のオマージュかな?
で、敵キャラとして登場する宇宙鉄人キョーダイン。
この映画で、僕がひっかかったのは、キョーダインの扱いかな。
本当に「ただの悪役」なんだよなあ。正直、それはないよ。と思う。
再放送だけど子供の頃に『宇宙鉄人キョーダイン』を見てた僕からすると、キョーダインが「ただの悪役」として登場して、「ただの悪役」として退場するのは残念でならない。
作品のテーマや、弦太朗のキャラクターからすると、キョーダインとも「ダチになる」べきだと思うんだ。テレビシリーズでは自分を殺した相手や親友を殺した相手ともダチになろうとするんだからさ。実際、この映画の中でも人工衛星兵器の「XVII」ともダチになろうとしてるわけだから、キョーダインだけ除け者にする理由がない。ここだけは大きな原点ポイント。
不満はあるけど、テレビシリーズの延長として十分に楽しませてもらったので、満足。