柏エシディシ

トリコロール/白の愛の柏エシディシのレビュー・感想・評価

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)
3.0
ジュリーデルピー、超可愛い。

ル・シネマの特集上映の時には行けなかったのでトリコロール3部作をスクリーンで観れるのは本当に嬉しい。

浅学な為キェシロフスキが作品に込めたメッセージをちゃんと捉えきれてないもどかしさをいつも感じるものの観終わってみれば、確かにどの作品も「愛」にまつわる寓話なんだなぁとジンワリ思う。

「白の愛」のテーマは「平等」。平等ってなんですかね?対等ってこと?仏語で言うところのblancってブランク=空白ってことだよなぁ。喪失する事そのものが愛ってコトなのかなぁ、、と頭の中をグルグルと哲学的命題が駆け巡る。きっと一生応えは出ないのかも。そしてまた、私たちはキェシロフスキの映画を観るのだ、きっと。

主人公カルロとドミニクの関係と同等かそれ以上に、ミコワイとの友情も忘れ難い。
哀しい目をしたもの静かな同郷の友人。困窮を救ってくれた男と交わした命を奪う約束とその顛末。常に物憂げだったミコワイとカルロが子供の様にはしゃいで凍った川面に寝転ぶシーン、大好き。カルロの突飛なアイデアに言葉少なに付き合う所なんかも、いいよねぇ。ここにも白の愛のテーマか。

出番は少ないもののドミニク役のジュリーデルピーの小悪魔的な可愛さはトンデモない。そりゃ、カルロじゃなくても人生間違えるよw
柔らかな逆光の中で振り返る花嫁姿のジュリーデルピーは映画史に残る美麗カット。萌え死にます。
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