何とも不思議な余韻が残る映画。
少しの幸せという観点が大事であり、見てるこっちが引きそうになる一歩手前のとこで止めてるあたりが成功してる要因ではないか。
ジャン=ピエール・ジュネはフランスに戻って、自分好みの作品を撮らせるとやはり一味違う。
何でハリウッドなんかで作品を撮ってしまったのか(笑)
まずはアメリが見る空想の世界が具現化されるシーンは面白いし、街の風景がこれでもかといわんばかりにカラフルでポップ。
出てくる小道具はどれも印象に残る。
この小道具も単なる添え物ではなく、アメリを語る上で必要だから登場しているのだ。
起こりえる描写に共感もしたし、何よりオドレイ・トトゥがはまり役。
この映画のアメリを演じられるのは彼女以外にはいないだろう。
あのくりくりした目でカメラ目線になると、まるでアメリ自身の世界に連れて行かれるようだ。
どの場面も写真になるようなひとつひとつの画。
見た後幸せになれるとは的を得ている。