パリのモンマルトルでカフェ店員として働きながら暮らす空想好きな少女アメリは、こっそり周りの人を幸せにする手助けをするのが趣味。ある日、自宅のバスルームのタイルの奥に小さな箱が隠してあるのに気づき...。
これだけの有名な作品をなぜかこのタイミングで鑑賞する私(笑)。実は小学生の頃に一回トライしたのですが、その時はなぜか途中で観るのをやめちゃったんです...。
でもこの歳になって観てみたら、なんであの時最後まで観なかったのか後悔するくらい素晴らしい作品でした!
まずとにかくジュネ監督の独特のセンスが際限なく光りまくり!あの原色を基調とした可愛らしい色彩、アメリの髪型から部屋の小道具、随所に挟まれる些細なユーモアまでとにかくおしゃれ。フランスの文化が好きな女の子たちが、当時こぞって本作を鑑賞しに行ったのも頷ける一本。でもどこか毒々しさもあるブラックな側面も垣間見えて、それもまた楽しかったです。
アメリが好意を寄せるニノという若者。アメリカ映画やイタリア映画なら、きっとアメリは比較的すぐに彼に話しかけて関係を進展させるのだろうけれど、まっっったく話しかけるどころか1ミリも縮まらない2人の距離。それがもどかしいけれど同じくらい愛おしく思えて、いつのまにかアメリの片思いを心から応援している自分に気づきました。
こんなにピュアな恋愛ができるなんて羨ましいくらい。空想の中では突拍子のない行動もできるのに、いざニノを前にすると何もできないアメリのいじらしさったら。
ラストはいろんな伏線が回収されて、あの美しいシーンで終わるから爽快感バッチリ。アメリに幸せをおすそ分けしてもらった気分。何度でも見返したくなる素敵な映画でした。
年内にフランス旅行を計画中なので、今年はなるべくフランス映画に重点をおいて鑑賞できたらと思っています!オススメがあったら教えてください!