クリストフォルー

スケアクロウのクリストフォルーのレビュー・感想・評価

スケアクロウ(1973年製作の映画)
4.5
はるか昔に観た時は、単に有名スターの映画だった。いま観ると、パチーノとハックマンが煙草の火を分け合うシーンの、あまりの懐かしさに泣けてくる。映画の中の煙草は、単なる嗜好品じゃなかった。電子タバコでは生まれない情感だ。
ヒッチハイクや貨車にタダ乗りしながら、大陸を横断してゆく凸凹バディ。ふたりの道行きに同行しながら、ささやかな夢に希望を託す、大多数の下層の民の存在が心に刻まれる。「卒業」と本作の時代から、トランプ支持層とバイデン支持層の対立構造は生まれていたのだろうか。
友(ライオン)を見捨てないと決めたマックスが、往復切符を買うラストシーンは、どんな時代になっても、永遠に輝くはずだ。
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