sk

ガンジーのskのレビュー・感想・評価

ガンジー(1982年製作の映画)
4.0
ガンジーの半生を描いた作品。非暴力・非服従の思想がわかる。インドがイギリスの植民地支配から独立するまでの話でもあり、またパキスタンとの戦いの始まりの物語でもある。

一弁護士であったガンジーは、家庭が裕福であったゆえにイギリス人として生きてきた。しかし、南アフリカでの差別体験をもとに、インド人としてのアイデンティティを確立させていく。ガンジーは、インドを旅をしながら後天的に学んだことで、インドで生まれた人間よりもインドの問題を客観的に見やすかったかもしれない。

暴力に対して暴力で返すのは終わりのない争いになるから、自分で断ち切るというのは、思想として素晴らしい。が、これは相手の人間の感性(自分が、またはその周りの人柄ひどいことをしていると気が付き暴力を止めるという)を信じているから出来ることであり、相手がそこに気が付かなかったりすると、虐殺されてしまう恐れがある。
ガンジーが取った非暴力・非服従という戦略は、植民地であったから被害が少なく抑えられた面はあると思う。
戦争中では採用できないかもしれない。

私は、現在のロシア、ウクライナの戦争で、ゼレンスキー大統領が国のために戦うよう国民を鼓舞するのに少し抵抗がある。しかし、これで何もしないで非暴力・非服従だとロシア軍に一方的に虐殺される可能性もある。自分としてもまだ、答えは出ないが、状況によって戦略はかえる必要はあるのかな…とも思う。
sk

sk