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その男、凶暴につきのxavierのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
3.0
予告編がネタバレすぎだろ、そっちの方が凶暴じゃ…
捜査の為には、暴力も辞さない凶暴な刑事、我妻諒介。その行き過ぎた行動と粗暴な性格から、勤務する警察署内でも危険人物として敬遠されていた。
自身を理解してくれる数少ない同僚の岩城と他愛ない冗談を言いながら、完全な孤立は辛うじて免れていた。そんなある日、港で麻薬売人の他殺死体が発見される…
ストーリーはこんな感じ。

タイトルの割には、大人しめかなぁ…って感じ。まだ韓国ノワールの作品の方が凶暴かなぁ。
この作品、最初は深作欣二監督が撮るはずだったらしい。もし監督が撮っていたら、もっと激しくエネルギッシュな作品になってたかもしれない。

どことなくヨーロッパ作品って感じもするんだよね。特にフランス映画ってこんな感じの作品が多いし。だから海外で評価が高いってのも頷けるしね。
まぁ、だけど北野武いや、この頃はビートたけし、狂気をはらんでるよね
暴力でガンガン押すんじゃなくて、静の中に狂気がある方が怖いもんね。
行間の佇まいとか、ホント"何を考えてるんだろう?"って思ってしまう。
売人仲間に平手打ちをずっと続けるシーンは、まさに象徴的。
殴られてた役者さん、相当痛かっただろうなぁ…

そんな我妻に劣らないのが清弘。白竜演じる清弘は、常にポーカーチェイス
で我妻以上に何を考えてるか解らないし、何をしでかすのかも解らない。
だから、この2人の対峙シーンなんて
ピーンと緊張の糸が張られてる。
この2人の存在感たるや、凄い!

さらっと遠藤憲一や寺島進が出演してのもビックリ!遠藤憲一なんてチョットしか出てこないしね。

個人的には、好きな部類の作品なんだけど、脚本がイマイチ。これって北野武作じゃないんだもんね。他の作品はどうなんだろ…って気もするな。
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