その男、凶暴につきの作品情報・感想・評価

「その男、凶暴につき」に投稿された感想・評価

[ゾクゾクする程の迫力] 

 凄まじくて、ついついまた最後まで観てしまう。たけしの映画の中では最も迫力があり、怖かった。たけしの無表情とか、延々歩くところとか、独特の味がある。 

 乾いた映像が本当に上手く、ハードボイルドとも言えるだろう。内側から出てくる無機質な暴力がなかなかいい。「アウトレイジ」を初めてとして、この映画を形を変えていろいろな作品を作っているということらしい。

 白竜もたけしの存在もかなり怖かった。

 そして、エリックサティを始めとする音楽の使い方も素晴らしかった。
 
 その後の「ソナチネ」も「HANA-BI」もそうだが、ここでのたけしも“死にたがっている”人物に見える。

 これは北野武の映画の原点だろうと思う。(2017.10.21)   
onotoraman

onotoramanの感想・評価

3.5
昔のビートたけしもめちゃくちゃカッコいい。不良警官ってのもいい。そして白竜の存在感!
編集とか随所でアウトレイジを感じられた。
がく

がくの感想・評価

4.7
全てにおいてかっこよ過ぎますね。
洗礼されたカット、あずまのキャラクターに最後の最後まで濃縮された脚本、気狂いじみた演出。

あずまは凶暴ですが、とても筋の通った人間であると思います。めちゃくちゃかっこよかったです。男の鏡だなと思いました。

ワンカットでひたすら殴るカット、最初と最後で使われた橋から歩いてくるカット、同じような車のカット、あずまの顔のアップ、あずまの死んだカット
どれもこれも素晴らしかったです。

きちがいばっかりというのは最後の最後まで続いていたセリフだったんですね。

世界の武はやっぱり偉大で、撮影の佐々木原保もやはり偉大なカメラマンだなと実感させられました。
廣野

廣野の感想・評価

3.2
歩くシーン、見つめるシーン、1つ1つに「間」がありそれが心をざわつかせます…。アウトレイジと比べると静か?

あとワイパーは素で笑いました 笑
Bonboa

Bonboaの感想・評価

4.2
久しぶりの見直し。ストーリーになんの希望を見出せないので面白い映画とは言えないが、こういう絶望感が人の観る気を誘うのだろう。所々で間があり北野流映画の一筋縄でいかない演出がある。それがすごく重さを与えていて終始、人の怖さが感じさせる。今を輝く俳優陣が若いなぁ。
未完成ながら既に鋭く、根底に流れる和音は同じ。
歩くカットが多く、ユーモアもまだ少ない分、のちの作品の方が全体としての味が出やすい印象。その分本作の方が黙して語らない一種の緊張感がある。
暴力の描写が直接的なのも違いで、本作の方が暴力そのものに注意がいきやすく、暴力が簡素な単音としては響いていない印象。
ソナチネがピアノなら、本作はパイプオルガン。
広い背景にものを動かしておくカットは今作に特徴的。そのあたりも一つ一つのカットに余韻が強いパイプオルガンぽさを出している。
抜群に面白い。
どうせなら警察署長も殺してくれ…という願いも儚く、電話番の娘(おま、誰やねん)のカットのままエンドロールが流れ出したので少し不満だけど。でもかなり面白い。これが1作目って、かなり期待しちゃうな…
asehoi

asehoiの感想・評価

3.2
最後の、光が指しこまれるシーンが、何とも印象的だった。

他の映画では見られないテンポの良さと、独特の間があった。
たけしかっこよすぎ
テンポがいいし、既に北野映画の独特のカメラワークや雰囲気が出来上がってる
こんなにくわえタバコが似合う人はなかなかいない。
jonajona

jonajonaの感想・評価

5.0
北野武初監督作品。
初めてにしてすでに神がかった
バイオレンス映画の傑作。

警察ながら、悪をぶっきらぼうな暴力で個人的に始末していく無法者の我妻(たけし)。そして麻薬の密売組織トップの実業家の男に忠誠を誓い、自身の判断で邪魔者を消してゆく殺し屋清宏(白竜)。
立場は違うが根っこが同じ二人が組織の中でつまはじきにされながら、自分が信じたものを変えることができずに暴走してゆき、やがてぶつかり合う様を描く。

全体的に静かな狂気がこの映画のとんでもない魅力を生み出してる気がするけど、カットや話の構成、キャラ、暴力描写全てがすさまじくて何が凄いのか逆によくわからない。多分全部すごい!(アホ)

冒頭とエンディングが他人に始まり他人に終わる感じも何ともいえず好きだし、あの祭り感のある犯人の長回し追跡シーンでも、街中で布団叩いてる奥さんが映り込んだりする間抜けさが素敵。
犯人が逃亡して刑事ともみ合いになるシーンではすぐそばで遊んでた少年の顔が映り込む。『あ、なんか変なことが始まる』という予感を感じて一人表情を失った瞬間。こういう一つ一つのディテールが社会とか世間、他人という存在を否が応でも意識させる反面、主人公たちは無法者と呼べる連中なのでルール無用で暴力を振るいあう。このギャップがなんともたまらない。

追記・冒頭の音楽が流れ出すまでの橋の上での一連のシークエンスも天才的にかっこいい。船に空き缶を投げ捨てて『バカヤロー!』と叫ぶワルガキたちと交代するように対面からやってくるたけし。彼がガキの延長線上から来たことがわかるし、音のタイミングがいちいち完璧だと思います。
>|