るーこ

その男、凶暴につきのるーこのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
4.5
北野武の暴力映画では最高傑作じゃないかと思う。
狂気と笑いが混在しているのに、話はグイグイ進んでいく。

冒頭の五分、北野武が暴力を振るった後、橋を向こうからコチラに歩いてくるショットと同時に流れるサティの音楽で完全にこの映画に惚れてしまった。
かっこよすぎる。

説得や優しさだけではどうしようもない事がある世界で、武が暴れ倒した後に向かう道は後の北野映画と同じだ。

しかし、これだけ虚無的な暴力を見せながらも作中のどこかでコマネチをやりそうなユーモアを感じるのだから、本当に不思議な人だと思う。
るーこ

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