Hazuki

日陽はしづかに発酵し…のHazukiのレビュー・感想・評価

日陽はしづかに発酵し…(1988年製作の映画)
4.3
人生を愛しなさい
メルズーガを俯瞰する夢で飛んでいる視界
砂埃と熱さの空気感、と視線、私はソクーロフの恐さを知っていなかったのだと気がつく
カッティングやテンポその静かで温(ぬる)く厳かな世界に恐れる
行ったこともないけれど、これはインドの混沌と砂埃と暑さだと形容する
今思うと原爆投下後の広島のような悲痛さと暑さと言葉にならなさを見ている心地に恐れをなしたのではないかと思う、当時の広島もやはり私は知らないのだけれど。

"理性の目で汚辱と見えるものが、感情の目には立派な美と見えるんだからなあ"

"発しようとする疑問が、ソクーロフ色に染まってしまうと、ひたすら画面に吸い寄せられてしまい、疑問を上回る陶酔感に変わってゆく。知的刺激が呼び覚まされる作品である。"
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