レザーフェイス

乳房よ永遠なれのレザーフェイスのネタバレレビュー・内容・結末

乳房よ永遠なれ(1955年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

凄い。
メロドラマで終わってしまうところを、ゴシックや怪奇映画の不気味さまで持った傑作。
田中絹代だからなのか、幽玄性をまとったショットの後半戦は息を飲む。
脚本も見事で、この受難に号泣してしまった上に2時間以内にまとめあげていて、最近観た『奇跡の海』とは雲泥の差である。
母→女に変わっていくところは本当に見事であり、気張って言えばフロイト的なイメージも・・・
何より息子と記者を送るというシーンの反復で、後者の際に見事な演出が。
あの隔離された空間や、あの離れは清さんの『CURE』...ドライヤー・ロッセリーニも浮かぶ。
何故、これがソフト化されてないか理解出来ないとともに、難病物などと言われて複数本製作されているが、それとは全く異なる圧倒的な傑作。

何なのかこうゆう話にめっぽう弱く号泣し、久々に終わったあとグラグラしました。