ピッコロ

震える舌のピッコロのレビュー・感想・評価

震える舌(1980年製作の映画)
3.8
トラウマ映画(自分のじゃないけど)

トラウマ映画と聞いたんで、てっきりホラーかと思ったら違いました。
ただ、映画の撮り方、見せ方はホラーみたいな作り。
少女が病気におかされていくその姿は、まるでエクソシストを観てるみたい。

うん、これはホラーだっ!

少女が河原で遊んでてケガをする。
その傷口から菌が入る。
そこから少女の体に異常が起き始め・・・。

父親は娘の病状を聞いて安堵する。
病名は、「破傷風」。
しかし、この「破傷風」こそが一番恐ろしかった。

数億年前から生き延びてきた破傷風菌は人間の中枢神経を毒素で侵し、潜伏期を経て発症した患者の生還率はきわめて低い難病をもたらすらしい。

ちょっとした光や刺激、音に敏感になり、発作を起こしてしまう。
さらに、痙攣を起こし舌を噛み切ってしまう。

この病気におかされた少女役が、とてつもない演技を披露している。
もはやそれは、演技とは到底思えない怖さ。
無表情な表情、舌を噛み切って血だらけ、全身が痙攣し悶える、その姿にズキズキと心が傷ついていく。

更に、両親もだんだんと精神がおかしくなっていき、顔から生気が無くなっていく。

刺激がダメなので、映画全体が光のない世界で出来ており薄暗い。
これが、更なる恐怖描写を演出している。
電気ぐらい、つければいいのにって思ったけどダメなのかなぁ。
どのくらいの光がダメなのか分からないので、余計不安になる。
しかも、音もダメなので、映画から聞こえてくるのは少女の苦痛、悲鳴のみ。

同じ年代の子供が観たら、トラウマになること間違いなし。

やっぱり、日常に潜む恐怖が一番怖い。
この女の子は、河原で遊んでただけ。
それだけで・・・。

お医者さんが、みんな冷たいのは時代のせいなのかなぁ。
その中でも、一人の女医さんが素敵で天使みたいでした。

チョコパン、食べたい。
この一言に、救われる。

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