最初にレビューを書くならこの映画と決めていた。
この映画は私が3〜5歳のときに母から折檻ビデオとして見せ続けられていたものである。
私は床に正座で、母は椅子に座りテレビを見る私を斜め前より見、私が怖くて画面から目を離そうものなら最初からテープを巻き戻してまでも見せられていたものだ。
これが、私が記憶する中で産まれて初めての映画となる。(余談)
"破傷風にかかってしまった女の子とその闘病を支える家族の映画"
それだけ書くとどのようなイメージを持たれるだろうか?
明るく希望に満ちた清潔な病室に手と手を取り合い励まし合う家族達だろうか?
この映画では違う、
破傷風によりありとあらゆる刺激に過敏になった少女
光さえ刺激となっている為
殆どのシーンが暗く重々しい病室
ゴア映画のような、エクソシストのような症状シーンや
ストレスや自責の念に憔悴し壊れていく家族
「産まなきゃよかった」の言葉。
観ているこっちの神経まで過敏になっていき
みるみるうちに負の感情へと引き摺り込まれてしまう。
原作は三木卓、作者の娘が破傷風にかかった時のことをモチーフにした小説である。
だからか生々しい破傷風への警告と脅迫(強迫)を受けているようだった。
まさにトラウマ映画。
ネタバレになるので書かないがラストのシーンでは、安堵というより、張り詰めていた緊張から"解放され"一気に気が抜けてどっと疲れが全身を巡る。
折檻にはオススメしないが、反ワクチンママには是非1つの知識として見るべきオススメの映画である。