餃子man

アキラ AKIRAの餃子manのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.2
東京オリンピックを来年に控えた2019年の「ネオ東京」に生きる暴走族の少年たち。そのメンバーである金田はある日高速道路を疾走していると、謎の小男と遭遇する。 という物語。



SFアニメの金字塔
誰もが1度は見た事があり、聞いたことがあるであろう傑作。
私は先に漫画を全巻買い、読破した上で観賞した。
本作は言わずもがな傑作である。

しかし漫画とかなり内容が違うので
漫画を想像して、映画を観たり
逆に映画を想像して漫画を読むとちょっとちがうという感想を覚えるかもしれない。

私個人の感想では「漫画と映画を合わせてAKIRAという作品」だと思っている。
本筋は同じだが、様々な部分がちがうため
IFストーリーであると思われる。


まずいちばん有名な序盤の金田がバイクで滑るシーンは漫画には存在しない。
そして「さんをつけろよデコ助野郎」というセリフも漫画版には出てこない。
また、映画にはアキラくんがバラバラになって培養液みたいなものにつけてある状態で登場するが、漫画版だと封印から解かれた時には子供の姿で登場し、終始その状態を保っていた。
映画を見ていた時に「バイオヴィレッジかよ!」と思っていたが、バイオヴィレッジのローズがバラバラになってフラスクに入れられていたのは恐らくAKIRAのオマージュであると思う。


映画だと金田のバイクや赤いジャケットは
終盤まで出番があるが、漫画だと早々に
使わなくなる。

恐らく原作者かつ映画監督の大友克洋氏は
映像で見せるならバイクとジャケットは目立たせようとか、漫画ならこうしようといったふうに、媒体によって魅せ方を変えた結果こうなったのだと思う。


映画を見て漫画を読んでない人は
ぜひ読んで欲しい。心に染みるものがある。
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