個人的にはSFというより『クロニクル』同様、青春ものとしての印象が強いかな。
金田に憧れながらも嫉妬心を抱く鉄雄と、鉄雄を助けたいだけの金田との思春期特有の複雑な心の揺れ動きとかが面白かった。
鉄雄と金田の交流の記憶が流れてくるラストがエモーショナルでなんとも言えない寂しさがあって好き。
なのであんまり難解映画として片付けたくなくて、あくまで青春映画の金字塔だと思ってる（笑）鉄雄がカオリに「このままどこかへ逃げよう」って言うシーンは最高。
大友克洋のことはよく知らないけど、表現とかより養護施設で育った不良とか『童夢』で描いた家庭環境が最悪な子供とか呑んだくれとか、社会からのはみ出し者にフォーカスしてる気がする。
脱線するけど、子供を不気味で危険なものとして描いている作家って、かなり珍しいよね。
