彗

ミッシングの彗のレビュー・感想・評価

ミッシング(1982年製作の映画)
3.7
コスタ=ガヴラスの『Z』を見る手段がないので見れる映画から見た。行方不明になった息子(妻にとっては夫)を探して駆けずり回る主人公たちや軍のクーデターの様子を恐ろしいけど、あんまり派手な演出をしないで描いてたのが好感もてた。「やはり海外で生活するのは怖い」ではなくアメリカ大使館があまり役に立たないことや、アメリカの罪も描いてラストもドラマチックにしない。真摯に作られた作品だと思った。
最近見た行方不明ものの『フランティック』よりはるかによかった。
彼はどうなったのか、国外逃亡できたのか処刑されたのか、信用できない情報に翻弄される息子の妻との関係を政治的対立から和解に持っていく脚本もとても自然だった

(あとこれは関係ないけど、この作品はカンヌでパルムドールと男優賞を受賞していて、パルムドールは他の賞は受賞できない決まりじゃなかったっけ?審査員しだいなのかな?)
彗