もっぱらパーフェク斗

バンドワゴンのもっぱらパーフェク斗のレビュー・感想・評価

バンドワゴン(1996年製作の映画)
3.9
冴えない4人でバンドを組み、ワゴンでツアーをする青春ロードムービーであり、MBBM(マイ・ベスト・バンド・ムービー)。このサイトでキャストをクリックしても、1人(ギタリスト役)を除いて本作しか出演作がないというハイパーインディー映画だが、そのインディー感とバンドという題材がとても相性がよく、リアリティに溢れる作品になっている。ベースがメロディを弾きまくってうるさいとか、ギターソロに対して注文をつけるとオリジナリティを尊重し始めるだとか、バンドをやっていた経験があれば誰もが経験する「バンドあるある」がてんこ盛り。ストーリーは特に言うこともない、期待を裏切らない明るい展開。いろいろ起きてる間に流れている、そのバンド、Circus Monkeyの曲(3、4曲しかない)はどれも90年代USインディーズな雰囲気で甘酸っぱい。ジャケットに大きく使われている写真のシーンはお気に入り。全体的に雰囲気が当時のインディーズバンドのPVっぽいんだよなあ。映画としての完成度は決して高くない、愛すべきへっぽこ映画のDVDが中古でプレミアがついて1万円弱の値がついているのはおかしい。当時のインディーズバンドのCDの山と同様に、ブックオフで500円程度で投げ売られているべきだ。DVDの再発を望む。SHIBUYA TSUTAYAにVHSのみ有り。