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グリーン・ホーネットのすなのレビュー・感想・評価

グリーン・ホーネット(2010年製作の映画)
4.4
自警団ものに一番大事なのはブレない信念だと思っている。自警ってとても極端で、ある種狂っている行為だけど、筋の通った信念と覚悟の重さが伝われば気持ちが揺さぶられるし、たとえ感情移入出来ない人物だったとしても、何処かあっぱれというか、心の奥底では必ず応援している自分がいる。そのキャラクターへの分かり合えなさと、最後まで己を貫く心意気との摩擦がカッコ良さを生んだりする。だから、自警団ものでは、彼らなりの美学が垣間見える瞬間を丁寧に描いてほしい。
この映画にはそれがあんまり無くて気持ちがのってこなかった。でも、自警団が新聞社の人間という立場を利用して、メディアで印象操作しながら悪者を騙していくという発想はおもしろかった。当時からすると新しすぎたのかもしれない。オーソドックスなヒーロー像を描く映画が一通り出揃った今、こういう物語が作られると結構刺さる人いそう。
所々で光っている演出もあった。新聞の印刷所でバトルとか、脱出シートに付いてるレコードとか。素敵。総合するとなんかおしい映画。
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