ダニー

愛を読むひとのダニーのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
4.5
本読もうと思ったらこのタイトルを思い出したので

本を読むのが情事の前触れってなんだかもうとっても素敵…美しすぎる
官能的だけど上品でうっとりしてしまった
絵画のようで、そしてまさしく朗読劇のよう

WWⅡを(記憶を持って)体験していない世代がアウシュヴィッツについて考える視点の映画は観たこと無かったかも
何が正義か考えるのは難しい
ハンナが書かなかったシーンにマイケルに朗読をさせたカットが挟まって彼女は「読み書きが出来ない」のだとわかった
なぜ昇進を告げられた直後に彼女が消えたのか、それは昇進後の仕事は事務だったから
読み書きが出来なければその仕事は出来ない
その事実も知られたくなかった
証言したくとも彼女の気持ちを考えると証言出来ないマイケルの葛藤
監獄の中に送られたメールが録音テープなのに泣いたし、そこから読み書きを覚えようとするハンナの姿にも泣けた
これがひとつの生き甲斐になればとマイケルは思ったのかな
そんな彼女から覚えた言葉で手紙が届いて彼はどう思ったのだろうか

マーサーはもちろん、ハンナもマイケルも被害者だと思う
そしてマーサーとマイケルの決断は素晴らしいことだとも
ダニー

ダニー