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愛を読むひとのyukaのネタバレレビュー・内容・結末

愛を読むひと(2008年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画全体を通して、ハンナの内側の部分がなかなか自分の力では理解できなかったけど、解説を読んでものすごく納得。

字が読めないことで本(他の人がどう感じるか、どう考えるか)に触れてこなかったハンナは、他の人たちよりも圧倒的に想像力が欠けていて、だからこそ、法廷で自分の行動の結果を「任務」という次元を超えて考えることができなかったし、量刑や世論を意識した発言ができなかった。
刑務所でマイケルの読む「本」に触れ字を覚えたことで、彼女の中の何かが目覚めて人生に意味が生まれた。そして自分の行動の結果(たくさんの人の命を奪ったという事実)を初めて考えて理解できた。

『自分の命(人生)に意味が生まれたからこそ、それを自ら絶つことにも意味が生まれた』

この解釈を理解した瞬間、この映画、そしてタイトルがまたさらに深く重くなった気がする。
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