ちゃ

愛を読むひとのちゃのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
4.0

完璧主義で真面目な自分にとって、こんな本能的なベッドシーン見るとちょっとわくわくしてしまう。これこそ、映画だから見応えのある場面だし、映画として観ていたい。物語があるから、見ていられるし美しいと思える。物語が加わるだけでささいなことも非日常になるから人々は映画を観たいんだとおもうな。

この映画、「文盲」について前提知識があるかどうかや、身近にそういう人がいるかどうかで、ハンナがどれほど「文盲」であることを恥じていたかとか、どれほど「世間知らず」だったかを想像できるかどうかが、変わってくるとおもう。

つまり、「文字を読めない」というのは、情報源が「人によって伝えられたこと全て」になるわけなので、知識は偏るし知能は劣る。それゆえ、正しいとされる判断や行動ができないのではないかとおもう。勉強することで世界は広がったけれど、自分がしたことの罪の重さに益々気付いてしまい、そして自殺してしまったのではないかな。

愛を読む人。邦題が良い。
マイケルにとって、初めての彼女だった。「君がいないと生きられない」という程情熱的に愛していたのに突然姿を消された憎しみと、それでもなお好きに似た感情を持つ彼にとっての愛情表現が「読むこと」だったんだろうなとおもう。
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