くろいひと

中国女のくろいひとのレビュー・感想・評価

中国女(1967年製作の映画)
3.3

退屈きわまりない空疎な理論を語り合う若者たち。
毛沢東主義にかぶれた彼らの姿がカリカチュアとしてえがかれる。

いまでは左翼ごっこに興じる若者たちへのユーモアあふれる共感/批判としてしか見ることができないわけだが、それをとおしてうかびあがるのは「なにかの役になって演じる」ことの欺瞞。
記号としてのファッションをまとい、覚えたセリフを機械じかけのように繰り返すという、旧来の演劇的なものから臭う「ウソ」が(いまから見れば)あばかれるようだ。
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