月並なジャケ写で判断しないでほしい、独特な設定のラブロマンス。面白い!
恋人とどうにも相性が合わない部分にぶつかって、煮詰まって、出会わなければ良かったとかコイツの記憶だけ全部無くなればいいのにと思うような最悪な時ってあると思うけど、もしその咄嗟の願望が現実になったらどんな感じか、物語を通してイメージさせてくれる。そして、ひとつの答えを教えてくれる。その答えが「エターナルサンシャイン」というものであり、アレクサンダー・ポープの引用、結末での二人の判断だと思う。
他キャラのサイドストーリーにもすごく考えさせられる。残酷な現実ってあると思うけど、良くも悪くも無垢だと思った。
夢の中のような記憶の描写が好き。美しさよりも不安な悪夢系が中心に描かれていた気がする(特に本屋で男の顔を確認しようとするシーンの不気味さはヒェッてなる)が、主人公の性格や価値観を考えると、さもありなんという感じ。ジムキャリー可愛い。色々上手い。
どの登場人物にも共感できる部分があってよかった。特にヒロインの短所を見ていると耳が痛い。
ただ一つ気になったのは、みんな他人の家の飲み物を勝手に飲んだり散らかし回ったりすることに抵抗なさすぎて、私とは違うモラルの世界に生きている人々だなと感じた。