あお

タレンタイム〜優しい歌のあおのレビュー・感想・評価

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)
4.0
アジアの映画って、やっぱりいいなぁ。
始まってすぐに、そうしみじみ感じた。

マレーシアの多様性ゆえに起こる民族や宗教の対立。
その中で生きる若者たちの姿を描く。

タレンタイムで歌うことができなかった彼女を追いかけていったマヘシュの手話は、
どんな言葉を綴っていたのだろう。
力強く、思いのこもった手話。

寄り添いながら階段を降りて行った彼らの未来は、どこへ続いているのだろう。

好きなら、親がなんと言おうと2人の愛を貫けばいい。
私たちにとっては当たり前のことが、まだとても難しい国がある。
宗教や民族の壁。
それを超えるのは、私たちが思うよりずっと難しいことなのだろう。

でも、マヘシュの姉が母親に語ったように、若い世代にはそれができる力がある。
本当に大切なことを捉える力。
それがいつか、大人たちの凝り固まったものの見方を変えていくと信じたい。

歌がどれも素晴らしく、胸に残った。

ヤスミン監督の他の作品も観てみたい。
あお

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