ShotaOkubo

ママと娼婦のShotaOkuboのレビュー・感想・評価

ママと娼婦(1973年製作の映画)
5.0
この映画のヌーヴェル・ヴァーグ的な性格は映像よりも「言葉」に支えられている。映画的環境での引用という仕草は、いくらでも対象を操作しうる恣意的な運動であるかにみえて、じつはいささかも恣意的ではありえない。それは映画的記憶の断層の襞に潜入するという困難さをめぐってなされねばならないからだ。それなのに、この映画は他人の言葉だけを使って話すことにより、それから逃れている。この映画における引用という仕草の対象は極めて自由だ。
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