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海軍爆撃隊
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『海軍爆撃隊』に投稿された感想・評価

 京都・大原で野外上映されてたので鑑賞。

 本当に出撃して爆撃して帰還して、再出撃する、良くも悪くもただそれだけの映画。
 描写されるのは戦闘機の中と外と、空撮された中国の大地と、後の特撮の神様が手がける空中戦のみ。この乗員にこういう背景がありましたとか、こういう動機で入隊しましたとか、一切無し。敵兵は人間の姿すら出てこない。
 敵兵との空中戦や山中スレスレの低空飛行など特撮監督・円谷英二の手掛けた部分は見応えあったけど、そこの部分以外のドラマ部分があまりにも少なかったし、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされたパートでも感情移入しづらかった...
 観たのは現存するフィルムを繋いだ短縮版なので、本来のバージョンにはそれぞれの隊員(声が出なくなって死にかけた隊員含む)のドラマがあったんかもだけど。
 ドラマパートで原節子さんまで出演させたハワイ・マレー沖海戦なんかと比べると、どうしても映画としてのドラマ部分の足りなさが気になってしまった。

/ただ負傷した乗員を必死で元気づけるシーン見てると、「あ、当時は建前上は命を大事にする価値観だったのね。戦中末期と違って」って勝手に切なくなったな...

/たまたまフィルムが見つかった本作みたいに、戦争色強めだからって理由でフィルムが破棄された映画が大量に存在するんだろうな...

/こういう映画が存在した、ということを知れたのはよかった。上映してくれたair大原やその他協力者の方に感謝
✔️🔸️『海軍爆撃隊』3.6🔸️『新選組』4.0🔸️『牧場物語』3.7

 戦争色強まる時代の荘十二は、より色づけに染まらず、無色透明ニュートラルに、映画の日本最高といえるエキスパート・天才ぶりを、只影なく披露してく。影なくというより、影すらも卑下しな一部にしきって。
 『~爆撃~』。無色透明に近いアクの無さだが、ミュージカルから時代劇・社会劇、何を撮らせても、とにかく育ちの良さ、というのか、センス・気配り・内外多種関係調整、極めて優れた作家であるを再確認す。この、機体・視界・自然のミニチュア、機体内の様々な位置・内外の空間を機体や人間らが動き・揺れ・過ぎる動感・上下や横からのカメラ自体の通過混乱うごめき感、機別・機体内の各人の位置の押さえと相互石やり取り阿吽結び、らが実に破綻なく、きり結び、子供っぽさも多分の特撮を微笑ましく・かつ効果最大に活かしてく。お馴染み藤田や意外重吉ら俳優も存分にその場その時を生き、演技力振る舞える。これだけ各パートとカメラ・人間相互の動き・位置を絡め高めてける、演出家は、ヤマカジや阿部すら、あっさり抜いてしまう。爆撃に飛んだ爆撃隊の被弾もし、敵の攻撃や距離・自然の脅威に晒されながら、自らの残り命とも、自身・仲間・友軍機の位置絡みにも励まされながら闘い、機の黒煙も修理に向かい、大シーツ上か胴体着陸をする、1機を中心に編隊の内外動感・距離感を、半アニメ絵やトロめミニチュアも気になる以前に、的確に使われ、全体に絡み合わされてく。待つ本部や収容建屋内の充実や励まし合い、など、この日中戦争初期・特撮や気合い演技フル回転の良作に繋がり、そこに無理はない。
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 『新選組』は単独本編の作の方でなく、舞台の演劇の間にスケール・動感的にアップ・効果的に挟んだFOで終わる、寸断寸断の十幾つの短エピソードだけを並べた方のやつだが、そのリアリティ・闘いら動きや場の造型・リアクションの的確無比迫力とその場を低く横長くや上下揺れるのに絡んでの移動の格とフィット、時にあざとくも顔やテカり武具らを活かし浮かす照明の艶、前進座二台看板らの役柄を癖あり活かし拡げる押し抜く演技・長回しやカットの寄りや角度変らの見える先までの至り、ら当時のどの映画監督より、自在多面から選び・完全に押し抜く筆致、恐るべきレベルを見せている。映画だけの一本の方でもここまでの境地に至れたか、と言いたい本格派であり、その頂点である。
 新選組の名前を変えての終盤を描き、隊内の逃亡兵惨殺や切腹命じらの連ねもそれぞれのカットに隙のない力があり、2カットあり角度や位置で絡まる力も。船で移動する、場やカメラの上下も充分揺れ具合や船倉での長い移動・美術や人間のリアリティ違いなし・死者の送り出しの荘長立体フォロー、新撰組を支援しながら捨て石として古きに殉じ滅ぶ 役をひそかに与えてる勝の高僧との話の襖空けごし退きトゥから寄っていって長回し・そして正対リバースへの不気味さと意味深、大量官軍のくねりながらの進軍とカメラも同じう複雑の姿を時折折り込みながらの・退却幕府軍の意気と外観廃れめ、両軍闘いのスケールや迫力・重み・手応え~小川への斬られ落ちや斬り合い速度ある絡み・白煙や自然の強い包み悲哀、流れての新選組2人の会津で合流建て直しの土方と将軍膝元は開けられねと近藤・先の勝といいこの2人といい言語と意志明瞭で卑屈さは沈む、長回し中心近藤の騙しや形はいくら取ろうとも消え去らぬ未来へのしつこいまでの1人語りの力・粘っこさ、そのシーンなど舞台生身のありようと絡まっての語り進行果てずかもしれないが、いずれにせよこれだけ的確で自在で多面も一体的時代劇の実現・ふと達成は日本映画史上最高の高みの実現かもしれない。
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 『牧場~』。戦前最期として遺った作も、変な野心がなく、素直で限界があってもみごとで、戦闘や労働らのほんもの厚み手応え・戦場や農村宅・牧場の存在とセット造型ら、日本映画の飾り的な描写でなく、本物の隙ない立て込み・うごめき、それは暴動混乱生身にまで突き抜ける、要は日本映画では珍しい本当の演出力の持ち主ということで、驚かされ、正対リバースらに集中して行くのではなく、90゜変らの組合せ中心はオープンさを保ってて、ムードや本格画面内起こしのスモーキー白煙や薄煙状が画面の多くを占めて状態を表す。多数人間同時配置や動かし方も見事で、高さや向きが自由広大に滑り出す大きく長いのも含む、カメラ移動が堂にいってる。働きや各人の積み上げ細かめモンタージュも見事。
 同郷村からの出征者で占められてた、対支那戦大陸の舞台で、地主も小作も関係ない一体存在と助け合い、を実感し、負傷退役兵の数人が、これも同郷の軍医から、牧場を任され、村の纏まる起因を託される。しかし、いざ帰郷すると、牧場の持ち主足る足取り押さえられない、軍医の兄が借金を返してないと、貸した高利貸がその牧場の所有権を主張し、あわせて高利貸は村人の多くに貸付け気力を奪っており、牧場で働く外部からの者も、去らせ続けてる。新牧場経営の元兵らは、高価な種牛一時売却で村人借金消す計画も、種牛伝染病でパァに。高利貸らは、村人に温泉景気盛上り手配を示し、牧場買取りの暁には、県道設置計画をいち早く耳にいれ、牧場を別荘化に変えて、儲けを企んでた。しかし、今は日本は未曾有の大変な時、国力を上げ、生産アップを目指す時でとんでもない。村の家族的一体化、村の生活の為の、牧場と村が手を取り合っての発展へ向かわねばならぬとき。果たして、高利貸の娘が、こちらに好意・興味をもってくれて、借金返しを受け取った筈の者の行方不明ポイントを、父が匿い隠してるを暴いてくれて、逆転。彼女も詫び、働く牧場は活況呈してく。
 終盤、新たに村からの召集の新兵の戦士や遺言の重さ、らも含め、不充分さも含めた、描写世界の濁りないまんま提出のオープン誠実さがある。
上手いとしか言えない語彙力雑魚