今回の続編は茶川さんがほとんどメインのストーリーでしたね。
その端々にある枝葉の場面が気になって、特にオシャレした六子ちゃんが友達たちと石原裕次郎の【嵐を呼ぶ男】を観る場面。
この年は確か日本映画の観客動員数が最多になった頃で、まァ観客の皆がドラムを叩く真似をするのはオーバーだろうが当時の熱気を再現しようとする心意気が素敵。
今みたいな出版不況で本が売れない時代と違って、当時は芥川賞を獲る事は一生安泰するくらい今とは価値が違ったんだろうな。
"お金では買えないもの"とゆう大きなテーマが描かれるのだが、人々が貧しさから脱却してゆく時代背景の中で大切な事はすごく身近にあるとゆう作り手のメッセージが込められている。
茶川さんは作家としては一流になれなかったかもしれないが、人生においては勝者になった。
過去を振り返る視点で作られているからこそのテーマではあるが、日本人がどんどん変わっていってしまう過渡期だったんだろうな。
