キミシマユウキ

ウォール・ストリートのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ウォール・ストリート(2010年製作の映画)
3.5
ウォール街で働くジェイコブはインサイダー取引で懲役8年の判決を受け帰ってきたゴードンゲッコーと出会い…

『プラトーン』『JFK』の
!!オリバーストーン監督!!
によるマネーゲーム『ウォール街』の続編
彼の新作『スノーデン』に向けて復習。

Money Never Sleep
ー金は眠らないー

前作は上昇志向強めの若者が金融業界でアメリカンドリームを果たす言うならば"花火"のようなエネルギーが篭った良作だったが、今作では個人的な復讐と家族の絆にフォーカスの置かれたドラマに仕上がっていた。
そのため前作のゴリゴリなマネーゲームを期待して観た方々は少し牙の抜かれたようで拍子抜けかもしれない。
ただ携帯の画面の映し方から何まで凝っていて上品なので映画としての質はとても高い。
また、近年の大恐慌リーマンショックを描いているという部分では最近の映画
『マネーショート』と併せて見ると経済知識が深まるかもしれない。

ゲッコー役は再びマイケル・ダグラス。
前作のようなギラギラしたオーラが無くなったかと思ったが、老練され強かで狡猾な策略家の1面はしっかり残っていてより恐ろしい。アカデミーは絡まなかったようだがゴールデン・グローブはしっかり受賞する辺りも流石だ。
ジェイコブ役にシャイア・ラブーフ。
『トランスフォーマー』でお馴染みの若手さん。プライベートではスキャンダルが耐えない点では前作のチャーリーシーンを引き継いでるかな?(笑)
そんな前作の主人公もサラッとカメオ出演しているのでお楽しみに。
あとはヒロインで『ドライブ』のキャリーマリガン、嫌な奴にジョシュブローリン等豪華だ。
そういえ『続・夕陽のガンマン』のイーライウォラックも遺作として出演していたからか、主人公の着メロが映画のテーマだった。

前作ほどのパワーは感じなかったが、ここでの低評価程つまらなくも感じなかった。
まぁウォール街で働くのは僕には無理そうだ…

経済映画好き、オリバーストーン監督作を観たい方、そして、30年経ても変わらないマイケル・ダグラスの実力を観たい方にはオススメの作品。