wtnbmgh

洲崎パラダイス 赤信号のwtnbmghのレビュー・感想・評価

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)
4.5
かつてあった花街、洲崎の入り口を舞台に巻き起こる人間模様。アーケードの外側には川っぺりに張り付くようなボート小屋と居酒屋。川を渡るとそこはもう赤線地帯。このアーケードを背景にして撮りたくて撮ったような映画だ、と思ったら実際に洲崎パラダイスが無くなることが決定していて作られたらしい。タイトルの赤信号は絶滅危惧の遊女達と遊郭を表している。
カットがとにかく美しい。アーケードのネオンを反射する川の揺らぎが作るシルエットとか、花街を間接的に表現している。しきりに行き交う土砂を積んだトラックは出来つつある埋立地がやがて花街を消失させるのだと伝えている。彼岸と此岸が行き交う場所でどこにも行けない者達が何度も交錯する。
wtnbmgh

wtnbmgh