爆裂BOX

エントランスの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エントランス(2001年製作の映画)
3.5
ミドルトン大学の新入生キャシーは、親友のアナベル、恋人のショーンと友人マットと共にナイト・クラブへ繰り出すが、怪しげな男二人組が迫ってきたためにそこを後にするが…というストーリー。
「ワイルド・スピード」「ラストサマー」の製作者が放つサイコスリラーです。
車で帰路につく彼らだったが、追ってきた二人組の車と急カーブで接触して崖下に転落してしまう。病院で目覚めたキャシーは事故でショーンだけが死んだ事を知る。悲しみの癒えぬまま大学生活を送るキャシーだが、以後、彼女の周りで奇妙な出来事が起き始める、という内容です。
事故で生死の境をさまよった女子大生の主人公がそこから体験する奇妙な出来事を描いてますが、ジャンルはサイコスリラーですが、クラブで目撃して事故を起こした相手であるデスマスク被った男やその連れの男が現れて襲いかかって来たり、死んだ恋人が目の前に現れたり、奇妙な幻覚を目撃して追い詰められる所はホラー的な様相呈します。
主人公キャシーは恋人や友人二人とクラブに行った帰りに事故に見舞われますが、友人のマットは元カレで未だにキャシーに未練タラタラで、親友アナベルはマットの今カノと中々に複雑な関係で、マットに最後の思い出にとキスを迫られて応じてる所をショーンに見られてしまい、車内でショーンに弁解してて脇見運転しててクラブから追ってきた二人組の車と衝突してしまうという、完全にキャシーのせいで、しかもショーンだけ死んでしまうという、ショーン可哀想すぎる展開です。
悲しみに沈み、更に男二人組や幻覚に悩まされて精神的に追い詰められて疲弊していくキャシーをマットが傍で支えますが、度々現れるショーンと寝たつもりが、マットと寝ていて、しかもアナベルに目撃されて修羅場になったりと、中盤はドロドロした青春物みたいになります。
主演のメリッサ・サージミラーは金髪美人で、競泳水着姿も披露します。でも、主演なのにジャケでは一番端っこに追いやられてます。センターのエリザ・ドゥシュクは主人公ではなく彼女の親友役で、露出多めの服装や短いですがレズシーンも披露。セクシー担当でした。事故で死ぬも、度々主人公の前に現れる恋人ショーンをケイシー・アフレックが演じています。アナベルの恋人だけど、元カノキャシーに未練あって、ハーバード大学休学して彼女の傍で寄り添うマットをウェス・ベントリーが演じていて、一見優しそうだけど誠実ではない男役あってますね。また、キャシーの相談に乗る神父役でルーク・ウィルソンが出てたりとキャストは地味に豪華。
キャシーが病院内を逃げ回るシーンは、マイルドにした「ジェイコブス・ラダー」のようでした。このシーンや、キャシーの前に現れるショーンや登場人物の台詞や宗教的な要素がちょっと入ってきたりして薄々オチは予想付きます。
最後のオチは日本でも割と知られてる都市伝説と一緒で、このネタ元にして優香主演で「世にも奇妙な物語」でドラマ化もされてましたね。マットとアナベルはやはり連れて行こうとしてたんだろうか。
最後のオチが明らかになるまでは意味不明な物語に思えるかもしれませんし、画的にも地味なので評価は芳しくないかもしれませんが、個人的にはそれなりに楽しめました。邦題の「エントランス」は意味不明だけど、原題は直球でネタバレすぎるなぁ…