爆裂BOX

キングダム・ウォーズ 魔界からの侵略者の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.9
元軍人のジョンは疲れた心と身体を癒す為に人里離れた森にある家を購入するが、敷地内にオークが攻めてきて…というストーリーです。
ちょっと異色のファンタジー・アクションです。この手の作品は(特になろう系作品とか)主人公が異世界に行ったりする物ですが、今作では妖精界に通じる洞窟を通って妖精の王女が人間界に逃げ込んできてそれを追ってオークの大群も人間界に現れます。
冒頭から妖精界から人間界へ王女を追ってきたオーク軍団を善人のウィザード(番人)がアサルトライフルと二丁拳銃で倒しまくってくれます。
主人公ジョンは戦場でのPTSDを患って、一人で静かに過ごせる場所を探して買った物件にやってきますが、そこが異世界に通じる入り口を守る番人の家だったことから、番人としてオーク軍団と戦う事になります。初めは「誰も救えなかった俺になれるはずがない」と言っていたジョンが戦いを通して守護者としての運命を受け入れていく流れはお約束だけどグッときますね。
人間の持つ武器はオーク達に魔術と恐れられており、主人公のジョンはショットガンやアサルトライフルや拳銃、アンチマテリアフライフル等を使ってオークに応戦します。オーク達の武器は弓矢や槍等なので主人公の無双状態です。オークたちも後半では投石機やドラゴン連れて来て反撃したりもしますが。
後半の総力戦は中々イイ感じでした。上記の武器の他にロケットランチャーや装甲車を使ってオークやドラゴンと戦います。ドラゴン相手にロケットランチャーぶっ放していく所は良いですね。それで倒すわけじゃなかったけど。
アレヤ姫も中々強くてカッコよかったです。また、地元のバカ三人組の生き残りや美人不動産等脇役かと思った人たちも後半カッコよく活躍します。不動産屋がアレヤ姫に家の中に引っ張り込まれてからすぐにアンチマテリアルライフルオークたちにぶっぱなしまくる所笑っちゃった。
ホワイトフェザーの座頭市っぷりにはちょっと笑ってしまいました。
オーク達も単なる敵キャラじゃなく彼らにもドラマを与えていたのは良かったですね。オークのリーダーの男気も良かったです。まさか最後にあんな役割果たすとは。
椅子に縛られてスタンガンで拷問を受けるオークにもちょっと笑ってしまいました。
低予算の映画ですが、オークのメイクはしっかりしてましたね。CGはショボイですが。後、弾着や爆発も流石に低予算なのでショボい所はありますね。
また、ファンタジーではあるんですが、流れ者の主人公が立ち寄った町で厄介事に巻き込まれたり、ヒロインに恋する地元青年、淡いロマンスにラストの主人公の選択など、全体的に西部劇の要素が強かったです。
異色のファンタジーアクションで安さ漂ってはいますが、個人的には中々楽しめました。