鑑賞日記

ゆれるの鑑賞日記のレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
4.0
「素晴らしき世界」と「夢売る二人」があまりハマらなかったので中々見なかった西川美和映画
久々に視聴

都会で活躍する写真家の猛は、母の葬式のため田舎の実家へ戻る
猛と猛の兄の稔と稔の幼なじみの智恵子はある渓谷へと出かける
しかしその先で、智恵子が吊り橋から落ちてしまう。そこに居合わせた稔は、自首をして、自分が突き落としたと言い張る。
その場に偶然いなかった猛は兄の無罪を主張するが…

この映画は、稔が殺人を犯したのか否かというタイトルの裏に、兄弟関係が多く関わっていました。
都会で活躍して、顔もよく周囲からチヤホヤされる弟の猛。一方で、田舎のスタンドで父親と働き、人当たりは良いが35歳まで独身の兄、稔。二人の性格は対照的。
最初から会話が噛み合わず、父に言いたいことをいう猛。父に何も言えない稔。ここの時点で二人の対照さが現れてましたね…
稔は幼なじみだが、智恵子のことを異性として認めていたが、智恵子は猛のことを気になっている。
途中、面会のシーンで、はじめて猛のことを責めた稔。このシーンは、猛に完全に嫉妬してましたね…稔は自分の町を「良い町」と表現した猛にイラつき、智恵子をモノにした猛に舐めた態度を取られ怒りを抑えられませんでした

ここからネタバレです
知恵袋でもみたのですが、猛が最後に見た景色が事件の真相だと自分は思います。
稔の右腕についた傷跡も智恵子を助けた証拠だと。
稔の自首は、狭苦しいこの環境を抜け出すため、もう一度人生をやり直すためですね。
刑務所に入ってやり直すのが彼の意思です。
よって猛が稔の罪を認めた時も、稔は笑ってました
真相は違えど、彼にとっては好都合だった

最後の笑顔はなんでしょうか。でも、稔の笑顔は普通とズレてましたよね…
自分の予想は、人生をやり直す機会をくれた(自由を与えてくれた)猛に対する感謝の笑顔だ、と。
バッドエンドでもハッピーエンドでもなさそう…
皆さんの意見知りたいですね
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