yawara

ゆれるのyawaraのレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
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人の記憶とは感情によってゆらいでしまう非常に曖昧なものであるということをつづっている。
と私は感じたが、これはだいぶ解釈の余地がある作品で百人見れば百人の見方がありそう。

キャラクターを端的に表現しているカットが作品にかなり深みをだしていて、
中でも印象的だったのが床を拭く兄の脚に倒れたとっくりから雫が滴り落ちるシーン。
これがあまりに見事で、モロにため息が出てしまった。

あんなに周りの人から慕われる人が絶対に人を殺すわけない、とか
裁判という場を通してこの兄弟ははじめて心からぶつかったのではないかなぁ、とか
とにかく心がゆれて仕方ない。名は体を表すという言葉はこの映画にぴったりかなと。
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