土屋ノリオ

ゆれるの土屋ノリオのレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
3.8
『夢売るふたり』・『ディア・ドクタター』の西川美和監督の代表作。“ゆれる”吊橋から起こる事件の兄弟の二転三転する心の“ゆれ”が人間心理のゆれ動く様をまざまざと表している。香川照之とオダギリジョー兄弟のキャラ設定が「こういう人、いるいる」と思わせるリアリティ。真木よう子は「東京に帰る前にやっておくか」と思わせる地味であるが色気が溢れ出ている。自分からすべてを奪った弟に対する兄による「復讐」するラストと考えれば、あの笑顔は弟目線と兄目線ではまったく意味が異なる。「見る側に判断をゆだねる」作り方が素晴らしい!いい映画でした。
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