ペンバートン

ヘアスプレーのペンバートンのレビュー・感想・評価

ヘアスプレー(2007年製作の映画)
4.3
底抜けに明るく爽快で、気持ちの良いミュージカル映画。ミュージカルジャンルの有名タイトルということもあって、音楽はやっぱり素晴らしく、レトロでポップな曲が立て続けに流れてくるため観ていて、というより「聴いていて」全く飽きない。

ストーリーについては、人種間対立や差別など1960年代の時代背景に沿った題材を絡めつつも、とことん「自己肯定」の映画だなー、と感じた。自らの容姿を卑下することなく自信に満ちながら夢を追うトレーシーの姿や、居残り部屋に押しやられるなど正当な扱いを受けることができないでいながらも、彼ら自身の音楽や文化に誇りを持って踊る黒人学生たちが輝かしく描かれている。逆に考えてみても、現在の自己ではなく、1930年代の若かりし自分をアイデンティティの拠り所とするアンバーの母親がヒールとして描かれているから納得がいく。

そして勿論ジョン・トラボルタの女装は見どころとして外せないし、ザック・エフロンが若すぎて笑う。